無垢の木DIYリフォームは、豊かなプロセスの共有だ!

あきる野市にある東京唯一の天然醸造のお醤油『キッコーゴ』の直売店が、去る1月、東京の木をふんだんに使った素敵なお店にリニューアルされました☆

しかも、上の写真でご覧のように、なんと(株)近藤醸造のスタッフのみなさん総出で力を合わせてのDIYによるリフォーム。

2月初旬のリニューアル仮オープンのときの店内はこちらです。
(※3月中旬現在も外周り、窓枠、飾り棚などのDIYが進行中です)

床はスギ、壁はヒノキ、いずれも東京の多摩地域の木々を無垢のまま使っています。

無垢の木の爽やかさ、そして飾らぬ美しさが際立ちます。
落ち着いた明るい光に満たされているのが写真からも感じられますよね。
ぴかぴかてかてかした化学合成品を使った内装とは、一線を画します。

こんな高い完成度を見て、「ほんとにスタッフがDIYで仕上げたの?」…と眉をピクつかせた方も少なくないことでしょう。

でもね、ご覧ください。

ほら、ヒノキの壁板を取り付けているのは、いつもはお店や工場や事務所で働いているスタッフの方々。

レジ台にする「もてもてキューブ」や梱包台を組み立てているのも、同じくスタッフの方々。

フローリング材の「実(さね)加工」の形状を活かし、寸法に合わせて製品加工された【SMALL WOOD TOKYO】のDIY製品を基本としているから、素人でも簡単に設置したり組み立てたりできるのです。
しかも、無垢のスギやヒノキは木材のなかでも比較的やわらかく、素人にもDIYしやすい材でもあるのです。

それにしても、こうして作業中の写真を並べてみると、あらためて気づきます。
スタッフに女性が多い! そして、その手際がとてもいい!

「女子スタッフが元気な会社は、いい会社」とはよく言われることですが、まさにその通り。
さらに「みんな勤続年数が長いんですよ」と聞くと、その確信がもっと深まります。

歴史ある醤油屋の夢は、地域の材をつかったお店だった

(株)近藤醸造さんは、創業百年。
かつては東京にも醤油を醸造するお店がたくさんありましたが、いまは都内唯一。

定番のお醤油『キッコーゴ』『五郎兵衛』、めんつゆ、ポン酢も、近隣の人たちはもちろん知る人ぞ知る逸品揃いです。

五日市街道沿いにある直売所の脇には、こんな風格のあるお蔵もあります。                                                    
©bozzo

でも、リフォーム前のお店は、こんな感じでした。
ぱっと見ると木かと錯覚してしまう床も壁も天井も、木目プリントのビニールクロス…

ビニールクロスとはいえ、全部を専務とアルバイトの高校生がDIYで貼ったと聞いて驚きました。
製造業の方々のDIY力は、半端じゃない!

でも、「歴史ある醤油屋のイメージに合う、地元の資材を活用した店舗を持ちたい」というのが長年の夢だったそうです。

ですから、【SMALL WOOD TOKYO】の「地元の多摩地域のスギとヒノキを使ったリフォーム」というご提案は、直球のストライクだったのです。
「とはいえ、スタッフの力で床を敷き、壁板を張るという提案には、果たしてうまくいくのか?と初めは戸惑いました」と、後日、専務さんが打ち明けてくださいました。

戸惑って当然ですよね、一般的に店舗リフォームといえば工務店とか大工さんに頼むのが常套ですから。

無垢の木DIY=ブランディング+チームビルディング

実は、私たち【SMALL WOOD TOKYO】がご提案したのは、DIYによる店舗リフォームだけではなく、+αの独自のプロセスづくりも含めてのプロジェクトでした。

どんなプロジェクトかというと…

①無垢の木DIYを通して「ブランド」と「お店」のイメージをつなげること
②無垢の木DIYを通してスタッフの方々のチームビルディングができること

【SMALL WOOD TOKYO】の販売元である私たち合同会社++(たすたす)は、さまざまなプロジェクトやデザイン制作物にもワークショップを取り入れ、係る人同士のあいだに共感を生み出しながら仕事をしています(その手法については、こちらのブログを)。

今回の『無垢の木DIYリフォーム』でも、係るメインメンバー同士が最初のミーティングで「人生曲線」のワークを行い、それぞれの思いや未来への目標を共有したうえでプロジェクトをスタートしました。

そして、(株)近藤醸造の社長さん、専務さん、お店の担当の方と私たちも一緒になって、丁寧に言葉を紡ぎながら、今回のリフォームの意味を探っていきました。

どんな理念を掲げているのか、どんな商品があるのか、
そして日本の伝統食に欠かせないお醤油の製造元さんとしてどんな未来を目指しているのか、
そしてまたお店とは、どんな機能をもつ場所なのか…

こうして理念や目指す未来を確認しながら、要素、機能、「らしさ」を書き並べ、「すでにあるもの」と「これから作るべきもの」を整理していくうちに、新しいお店のイメージがだんだん明確になってきました。

そして、【SMALL WOOD TOKYO】のDIY女子隊長でグラフィックデザイナーの橋本亮子が、そのイメージをこんな絵に表しました。

自分たちの手でやったから、愛着ひとしお!

以上のようなプロセスを踏まえて実現したのが、冒頭でご紹介した『無垢の木DIYリフォーム』です。

スタッフのみなさんが協力して床に一枚一枚のスギ板を敷き、壁に一枚一枚のヒノキ板を設置しながら、一人ひとりの思いがこめられていきました。

通常業務ではない作業を通して、いつもと違う仲間の力や技に感嘆したり、いつもと違う協力のあり方に気づいたりもしたのでした。

専務さんのご提案で、西側の壁に設置する板の裏に、一人ひとりがメッセージも書きました。

それぞれ書いたメッセージを持って記念撮影も。

今回のプロジェクトについて、専務さんがこんな感想をお伝えくださいました。

「普段と違う共同作業を行うことで、いつもとは違うスタッフの素顔や器用さを垣間見ることができました。
そしてこのようなコミュニケーションは、DIYの産物のひとつであったと実感しました。

床は、いざ敷き始めると約7名で1日かからず終わってしまい、驚くほど簡単でした。
しかも、素人が敷いたとは思えぬ完成度の高さでした!
スタッフが『土足がもったいない』と言い出すほどのできばえと清潔感も印象的です。

残念ながら、お店なので土足厳禁にはできませんが、ご来店されるお客様も喜んでくださり、
そして驚いていただいています。

何より、スタッフにも愛着が湧く新しい店舗になったと思います。
この愛着も、共同作業が生み出した産物のひとつです。

今は木の香り、木の触感、杉と檜から放たれる癒やしの空気を堪能しています。

汚れるのはどうしても避けられませんが、丁寧に使い、味のある使用感が醸し出されていけばよいと思っていますし、実は、本当の「木の温もり」を感じるのは、時がたつにつれてなのかもしれないとも思います。
その時を楽しみにしています。」

☆  ☆  ☆  ☆  ☆

『キッコーゴ』の直売店の『無垢の木DIYリフォーム』を通して、【SMALL WOOD TOKYO】のスタッフ一同もたくさんの宝物を共有させていただきました。ありがとうございます!

新しいお店は、たくさんの人たちの 心が通いあう素敵な場所に育っていくことでしょう。

このブログを読んでくださったみなさま、美味しいお醤油を買いがてら、無垢の木にあふれたお店にぜひぜひお立ち寄りくださいね。

…というわけで、今回のブログは『敷くだけフローリング』の敷き終わりの感動のシーンで締めくくりまーす!

せ〜の〜、パコン!!

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